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表紙の写真で乗り合い2階建ての馬車の看板に「Nestles milk」と書かれています。インスタントコーヒーのネッスルはこの頃からあったということがわかります。伝統とは強固なもので、この馬車も見て分かるように、2階建てになっています。今もイギリスのバスは二階建てになっているものが多い。最近この二階建てのバスが橋梁にぶつかり、数名の重軽傷者を出していましたが、たぶん19世紀のイギリスでもこのような事故は多発していたことでしょう。1837年ヴィクトリア女王が即位して、イギリスの高度成長時代が訪れます。この女王の夫がドイツのアルバート公で、写真と写真機にのめりこんでいた人で、この業界を陰で下支えをした人です。そのお陰で当時のイギリス社会の様子を見ることができます。1851年にロンドン万国博が開催され、その建物である水晶宮については当時の文学者がいろいろ証言を残しています。ドストエフスキーは「地下室の手記」で、水晶宮を西欧の合理性と捉え、ロシアの地ではそのような理性では通用しないものがあるのだと言っています。ディケンズも親子ともども借金不払いのために監獄に入った経験があるくらいですから、当時の社会の格差について小説の中でいろいろ書いています。イギリスの婦人大旅行家イザベラ・バードの写真も載っています。日本にも朝鮮にも行っています。朝鮮の貴族階級の両班ははっきり泥棒だと言っています。だから朝鮮の農民はどうせ取られるものだからといって、あまり働かないようになっていると記録しています。