忍者ブログ

読書

三波美由夕紀 昭和の歌芸人三波春夫

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

三波美由夕紀 昭和の歌芸人三波春夫


       三波春夫のファンであるということを言うのは何か気恥ずかしさを感じます。三波春夫の中には、反発したいようなものと、そうかといってそれをやると私そのものがなくなるような気がします。要は「ダサイ」日本があるということで、決して教科書で学んだ西洋の教養には交わらないものです。あえて言うなら、三波春夫の芸は「一人オペラ」ということになるでしょう。西洋のオペラは「恋愛」が中心課題ですが、三波春夫の場合は「忠義」とか「ヤクザ」がテーマで、狭いテリトリーでごちゃごちゃやって、取るに足らない恩義などを感じつつ、少ない成果を得るか得ないかにしても、男の連帯感を感じつつ、男泣きする世界です。合理的ではないが、飯の種である「忠義」を前面に押し出し、明治時代以降の圧倒的な西欧の文明に対抗させたのです。最終的には機械文明である西欧のブルドウザーに日本は押しつぶされましたが、たとえロシアの強制収用所で働かされ、共産党の洗脳を受けても、三波春夫の心の中には不条理な日本の精神構造がしっかりと残っていたということになります。

我々団塊世代は浪花節を聴いた最終世代であります。虎造の真似をしたものもいたでしょう。三味線に演台、何とも貧しい演劇環境です。このような状態から戦艦大和まで作ってしまいました。

顔について三波春夫はうまいことを言っています。

「男の顔は履歴書だという人がいるが、私はそうは思っていない。顔に苦労や履歴を貼り付けて歩くのではなくて、それを乗り越えてこそ男の顔ではないだろうか?だから私は男の顔は心の高さだと、言ったほうがいいと思っている」

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R