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読書

三浦展 日本の新富裕層


       三浦展は貧乏を語るときは生き生きとしていますが、この本の富裕層ではグラフをたくさん載せるだけで、何か精彩を欠いています。三浦展自身、富裕層の出身ではないかもしれないと思ったりします。貧乏を語って今では裕福になっているかもしれませんが、裕福層を語るほど、未だに裕福が板についていないように思われます。そうは言っても、日本の歴史を見ると、中国のようにとてつもない紫禁城をつくった権力者や大金持ちがいたとは思われません。日本の富豪もそれなりにいい家に住んでいるかもわかりませんが、精神的に富豪になっているかどうかはわかりません。金融資産が1億円以上あろうとも、夫婦ともども働いているようでは、なにをかいわんや、です。この本でも示唆していますが、夫婦二人で公務員をし、退職すると、「新富裕層」になれるそうです。財務省の「忖度」の官僚の退職金は5000万円だということで、公務員はそれなりに金持ちになるのはわかりますが、働いた期間40年間、本当に好きで仕事をしていたかどうかは疑問です。好きでもない仕事を生活のためだ何万時間も費やすと、多分精神は弛緩し、金持ちになっても、その富を有意義に使うことができなく、単なる守銭奴で終わり、相変わらず死ぬまで精神が弛緩したままではないでしょうか。こう考えるのは金持ちになれない私の僻みかも知れません。私も精神が弛緩したままでいいから、カネのある生活もいいものかもしれないと思ったりします。

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