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「縦」と「横」という二つの漢字で都市論を展開しています。縦とは建前、横とは本音、縦とはしゃちこばったもの、官庁、会社、仕事、昼間、働く、メイン道路、横とは、横になる、横着、休む、酔っぱらう、夜、横丁、この二つが微妙に折り重なってこそ都市が有意義に機能するのだと言っています。でも最近都市計画のなかで横丁なるものが淘汰され、自動車が通れるような広い道を作り、ごちゃごちゃとした、消防車も入れないような路地はほとんどなくなっています。広島でも段原はきれいに整地され、ビルやマンションが立ち並んでしまいました。以前は狭い道で、骨董屋など怪しげな店が多くあったのですが、いまや黴菌もすめないようなきれいなスーパーやコンビニやチェーン店の飲食店などが立ち並んでいます。とてもじゃないが横になって寝転がることはできないような空間になっています。カネがないとうかうかと歩けない街になってしまいました。建前ばかりがのさばって本音が言えない状況になっているようです。コンプライアンスなどといって、一見恰好いいことを言っているようですが、中身もない、あまり考えてもいない、見栄張り社会の到来です。その点昭和の高度成長時代では、法令遵守はあったものの、金儲けがまず第一番で、自分たちの欲望を満足させることに一生懸命だったのです。この単純さが懐かしい。理屈なしに日々の暮らしが豊かになることで、皆が頑張っていたのです。一時はアメリカを追い越すほどまで行ってしまいました。もう二度とこのような時代は来ないでしょう。日本も老いたのです。