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三田誠広 男が泣ける昭和の歌とメドディー

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三田誠広 男が泣ける昭和の歌とメドディー


        三田も団塊世代の2番目に多い1948年生まれです。早稲田を卒業しています。早稲田の文科系では、まともに卒業するよりは中退の方が大物になるという伝説があります。三田は文藝協会やペンクラブの理事長になっていますから、一応「大物」といえるでしょう。しかし、作家としてはどうなんでしょうか?私は読んだ事がないのでわかりません。芥川賞をとった「僕って何」という題名を見る限り、ドストエフスキーのような重厚な作家ではないような気がしてきます。この本でもクラッシクより演歌が幼少期から今日まで影響を与えられたということですから、私もそうですから親近感がもてます。同じ時代の空気を吸ってきたという安心感もあります。出てくる歌謡曲は古くは古賀政男から沢田研二というようにほとんど知っていることばかりです。歌謡曲で泣けるくらいですから、感性もほぼ同じなのでしょう。古賀政男のギターのメロディーは戦前の暗い世相を偲ばせ、三橋美智也の甲高い声はやがて始まる高度成長時代の前触れを、沢田研二のあの崩れかかった投げやりな態度は、熟覧したバブル前の社会の反映であります。今日の歌謡曲は受難の時期に入っているのかもしれません。これといったヒット曲もなく、時代を象徴するような歌謡曲などありません。今の若者が好む歌は我々にはこれが日本語かと思うものばかりです。いくら早口でも私は吉田拓郎まではついていけます。それ以降はさっぱりわかりません。私も若い頃は演歌のマンネリズムに飽き飽きしていましたが、この年になると、このマンネリズムがまるで子守唄のように安心感をもたらします。大袈裟に言えば、万葉から続いた日本人の心根がほのかなと漂ってくるような気がしてきます。

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