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三輪節生 食卓からアサリが消える日

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三輪節生 食卓からアサリが消える日


           洪水を防ぐために護岸をコンクリートで固めたり、ダムを作ったり、田圃も用水を「パイプライン」で送ったりすると、以前いたウナギ、ドジョウ、メダカ、カエルなどこのような環境では生きられなくなります。アサリもそうで、干潟を埋め立て工場用地にしたり農業用地にしたりして、段々とれなくなっています。私が小さい頃は川でシジミがとれ、海に近いところではアサリも取れました。今では川で貝を掘る人などみかけません。人がとらないところを見ると広島のアサリには毒があるのかもしれません。私が子供の頃は貝を掘るだけではなく魚釣りもよくしたものです。竹と釣り糸と針と鉛の錘があれば簡単にハゼが釣れたものです。餌のゴガイは川底から掘ってとってきたものです。フナも釣れました。ウナギはドカンを川底に沈めてとっていたものです。東雲に当時まだ田圃があり、そこでオタマジャクシやカエルを取っていました。田圃で取れた小魚と、わけのわからない水生昆虫をいっしょに大型のビンに入れていたところ、この水生昆虫がヤリのような前足でこの小魚を突き刺していました。これを見て私ははじめてこの世は厳しいところだなと感じ入った次第です。子供ながらにしっかりしないとこの小魚のように力あるものに食われてしまうのだと思ったものです。おたまじゃくしを見て「可愛い」といった次元ではありません。自然の厳しさをこの大口の壜の中身は教えてくれてということです。

三輪節生は1946年生まれで私より一歳年上です。熊本県出身ですから、私と同じような自然環境の中過ごしてきたのでしょう。あれから半世紀経って、何もかも変わってしまって、まるで浦島太郎の気分です。今の時代がいいのか昔がいいのかわかりませんが、昔は今より自然が残っていたのというのは確かです。

 

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