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上北貴久 官製バブル崩壊

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上北貴久 官製バブル崩壊


     私の祖父は、関東大震災以降の株暴落で、三篠にあった家土地を失くしました。祖父の長男が呉の海軍鎮守府で書記をしていたので、一家そろって呉で家を借りて住むようになりました。祖父の次男である私の父は私たちによく言っていました。家をなくしたというのは子供ながら情けない思いをした、決して株なんかやるものではないと。で、私は今まで一度も株などやっていません。株をするほどのカネもなかったのですが、あらゆる賭博も一切していません。将棋で若い頃100円を賭けてやったくらいなものです。

ところが現在政府が年金の原資を使って株に投資しているようです。スペシャリストも失敗する株式投資に素人の官僚たちがやっていますが、失敗したらどう責任を取るのでしょうか。実際現在何兆円も損をしているというニュースもあります。我々の年金が年々少なくなっていますが、将来株で失敗したので年金が払えませんとなるかもしれません。

昔は「神の手」なるもので経済が回っているということになっていますが、いまや政府が経済をコントロールしようとしているようです。本来は「一定のルールの下で(公正に)競争する社会が資本主義経済」であるはずなのに、そのルールを捻じ曲げて、現政権に親しいものだけが得をする体制を作っているようです。著者はこれを「お友達経済」だと言っています。「政官財」の癒着で、その「グループ」にはいれないものは決しておこぼれに預からないということになります。年金の株式投資も、損をしたと言いつつ、我々がせっせと積み立てたカネを政治家や官僚や財閥などへ移転させているのではないかと疑われます。

アベノミックスで得をするのは国民の2割で後8割は損に回ると著者は言っています。現政権の支持率が5割近くになっているはどういうことなのでしょうか。損をしていてもアベノミックスの「お友達」なりたいという階層が3割もいるのかもしれません。「うまいものは少人数で食うとますますうまく感じられる」というように、既得権を持っている連中は決して自分たちのグループにそれらを入れないでしょう。しかしながらこのようなことを続けていると経済が硬直し、にっちもさっちもどうにもならないようになります。やがて敗戦のような状態になるのでしょう。

 

 

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