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「路地」を最初に被差別部落の意味に使ったのは作家中山健次だろうと思います。それまでは「部落」と言い、普通の部落という意味もありますが、話の流れによってはそれが被差別部落の意味になったりしていました。部落の起源には、牛などを屠殺する仕事についている職業説、大和朝廷が成立する過程で、土蜘蛛とか呼ばれた反抗する土着民であるとか、士農工商の身分制度で、農工商の以外にそれらの下に非人などを置いて、農工商の不満を和らげるという政策で出来たものだと言う説もあります。いずれにしてもよくわからないということになるでしょう。
韓国時代劇ドラマでは「ペクチョン」(白丁)と呼ばれる被差別部落民がよく出ています。ついこの前までNHKでやっていた「トンイ」も、父親が遺体の鑑定人を職業にしていたので賤民という設定です。日本でも監獄の官吏や目明しや首切り役人も賤民がやっていたということです。韓国でも穢れる仕事は賤民の領域だったということになります。韓国現代劇ドラマでも、「冬のソナタ」出たチェ・ジューが肉屋の娘で出ているドラマがありました。交際相手の男の親が結婚に反対しています。親同士が友達であるにもかかわらず、です。韓国社会でもやはり屠殺に関係するのはペクチョンであり、その流れで肉屋も同類と見られているのでしょう。
上原も肉屋の息子で、自ら被差別部落の出身だと言っています。彼は韓国に行き、肉市場や屠殺場に行き、ペクチョンを探し出そうとしています。韓国でもこの問題は微妙であり、表面上差別はないと言いつつも、ドラマでも見るように、いくら美人であっても肉屋の娘を忌避することがありますから、全然差別がないということはないようです。第二次世界大戦やそのあとの朝鮮戦争で、朝鮮そのものが混乱し、被差別部落の住民も流浪し、完全な形で残っている部落はないようです。
上原は最近の「橋下」問題で、自ら被差別部落の出身だと名乗って、これで免罪を得た気になって、何を書いてもいいのだという驕り高ぶりがあると批判されています。もう無くなりましたが、「噂の真相」という雑誌に「部落出身芸能人」を書いて物議をかもしたこともありました。