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上念司 経済で読み解く大東亜戦争

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上念司 経済で読み解く大東亜戦争


        「貧して鈍す」がこの本の結論です。

「愚かな決断、判断の誤りは気の迷いから生じ、気の迷いは経済的な困窮に誘発される」

この検証のために「ジオ・エコノミクス」(地勢経済学)を利用しているのだと言っています。

国民が貧窮すると、過激な「イズム」にすがるようになるようです。上念はその証拠に「ナチ」のヒットラー、近衛から東条にいたる大政翼賛会の日本、つい最近の民主党の政権剥奪等です。「パンが食えなくなると、パンを与えてくれそうな人についていく」というのが民衆のさがです。栄養失調で頭のボケた人間には「絵に描いた餅」も本物の餅に見えてくるから、後先なしに考えることもなくこれに飛びつくそうです。

真珠湾攻撃を画策した山本五十六は海軍で史上最低の将軍だと断言しています。その理由はこうです。

「山本五十六はわざわざ真珠湾まで出かけていって、占領もせず帰ってきました。しかも日本海軍の手の内を全部見せて航空作戦の重要性をアメリカにわざわざ教え、アメリカ人のやる気まで火をつけてしまいました。バカ丸出しです」

もともと海軍はフイリッピン付近でアメリカの艦船を呼び出し、艦隊決戦をする作戦でした。戦艦の砲撃術は当時日本が最高のレベルであったと上念は言っています。ところが五十六の作戦によって、航空機の重要性をアメリカに知らしめ、航空母艦による航空機の攻撃に戦いのシフトを変えてきたというのが上念の論旨です。

私が思うには真珠湾攻撃があってもなくても、航空機の戦略はヨーロッパでの戦線で知られてことであり、これからの戦争は飛行機が主力になるということはわかっていたということです。山本五十六も「貧すれば鈍す」ということで、電車賃まで投入して馬券を買う貧困者のバクチ人とかわりません。もちろん五十六はアメリカの工業力はわかっていたことでしょうから、これはもうやけくそといっていいものかもしれません。

ここでまた格言ができました。「貧すればやけくそになる」

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