忍者ブログ

読書

下川裕治 シニアひとり旅


    かつてパックパッカーとして名を鳴らした下川もよる年波には勝てず、それなりに収入も安定してきたのでしょう、貧乏旅行を勧めていません。そうかといって女、子供向きの旅行ガイドに載るような旅は勧めていません。台湾遍で、旅行ガイドには定番の小籠包の有名な店で、一人ポツネンとして座っているシニア男性を見て、旅行ガイドが食べ物かエステかとか、偏った記事しか載せてないことがわかります。やはりシニアで男であるなら、どこそこの食べ物がうまいと論ずるよりは、その料理法がどんな影響を受けて、今に至ったかを知ろうとするべきだと言っています。そのために旅はあるのです。また旅は歴史への検証でもあるべきです。ベトナム遍では、あるベトナムの若者がこう言っています。もし北ベトナムが勝利しないで、南ベトナムが勝利していれば、今の朝鮮半島の韓国のようにベトナムも経済発展をしていただろうに、と。我々団塊世代は北ベトナムが勝って良かったと思っていましたが、ベトナムでは反対に考える人もいるのだと思うとビックリします。ミヤンマーのことも書いています。ここでは触れてはいませんが、少数民族ロヒンギャのことです。これも歴史的に見る必要があります。これはイギリスの植民地政策が元になっています。イギリスの植民地経営の常套手段で、多数の仏教徒のミヤンマーに少数のベンガル人を立てて間接支配を行なうのです。これがとうとう第二次世界大戦になり日本がこの地からイギリスを排除すると、かつて押さえつけられていた仏教徒が間接支配のベンガル人と戦い始めます。このような経緯があり、一時はおさまっていたのですが、最近またその騒動が起こったということです。世界は著しく錯雑しているということがわかります。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R