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読書

丘山万里子 ブッタはなぜ女嫌いになったのか


       大胆な推論をしています。ブッタの父はスッドーダナというのですが、隣国からマーヤーという女性を嫁に迎えます。そのマーヤーには妹のマハーパジャーパティが付いて来ます。マーヤーはブッタを生んで一週間後に亡くなっています。マハーパジャーパティがその後ブッタの母親代わりになったということになっています。しかし丘山は、そのときマハーパジャーパティは5歳くらいで、ブッタと姉弟のように育てられて、ブッタはマハーパジャーパティに母親のイメージを抱いたり、思春期になると恋人のイメージを強く抱いたのではないかと考えています。マハーパジャーパティもブッタを息子というよりは恋人という思いをもったかもしれないと考え、その証拠に、自分が生んだ息子・ナンダが出家しても取り乱さなかったが、かつてブッタが王国を捨て出家した時は失神までして、大いに嘆いたということを揚げています。反対にブッタの嫁・ヤショーダラーは自分が生んだ子をブッタによって「ラーフラ」(束縛)と名づけられ、母親になった途端寡婦になったようなもので、ブッタとマハーパジャーパティとの「許されざる関係」を知り、怒りをもっていたということになります。その後息子が大きくなって、ブッタのもとへ遣わせ、遺産をもらって来いと命令しています。いやはやブッタも女性との関係でトラブルがあったことがわかります。ブッタが生まれたとき、予言で「出家してブッタ(覚醒者)になる」とでたので、父親・スッドーダナはそうさせないために、ブッタの周りにハーレムを作り、享楽に日々を過ごさせていました。ところがある朝早く目が覚め、辺りを見ると、ある女はよだれを流し、ある女は歯軋りをし、ある女は陰部をさらけ出して眠りこけています。これでブッタは女に幻滅し、出家を目指すことになります。女性との関係をうまくやっていくということは、ブッタも失敗したくらいですから、至難の技といえるかもしれません。

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