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井上恭介 牛肉資本主義

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井上恭介 牛肉資本主義


2017年中国の春節のテレビ番組を
You Tubeで見ました。日本での紅白歌合戦のようなものですが、日本での50組程度の歌手の出演など、この中国の春節特別番組を見るとチマチマしたものに見えて仕方ありません。全国各地をつないでやっていますが、主宴会場でも数千人の出演者がいるのではないかと思われます。舞台装置もカネをかけて、ど派手なショウを展開しています。映画俳優のジャッキー・チェンも招待席に座っており、最後ごろには歌っていました。つくづく日本は日の落ちる国、中国は日の昇る国と実感しました。聖徳太子の矜持がいじましく思えてきます。大国中国と伍して行こうとする聖徳太子の気概など、このテレビ番組を見るともう我々はもつことができません。蒋介石を相手にせずといっていた時代と今は全く違うのです。テレビ番組でも中国の陸空海軍の制服がきちっと歌を朗誦していました。かつての農民とも兵士とも見分けがつかないようなものではありません。魯迅も嘆いていた、中国人であるという意識をもたない中国人でもありません。世界二位の経済大国の自信に満ち溢れています。今や中国では豚や鶏を跳ね除けて、ステーキが豊かさのシンボルになっています。日本人が吉野家の牛丼をワンコイン以下で食べていますが、中国ではデンとステーキを「爆食い」しているのです。日本の商社は中国に牛肉の買取で競り負けています。牛肉の生産国であるアメリカ、オーストラリアなど、細かく部位を指定する日本よりは、一頭ごと買い入れる中国を好ましいと思っているようです。大豆でもトウモロコシでも生産者は中国に顔を向けていて、日本人などまだそこにいたのかという態度を取られています。やがて日本はこの本の副タイトル通り「牛丼(すら)が食べられなくなる日」が来そうです。
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