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われわれ低段者から見るとアマチュアの高段者は雲の上の存在ですが、その上にプロがいるのですからプロは神様のようなものです。最近はコンピュータソフトの出現で神様の地位を脅かされていますが、やはり頂点の羽生は将棋の神様といっていいでしょう。私は将棋を40年以上にわたってやっています。将棋24では2級程度でさ迷っています。これ以上の伸びることはないでしょう。現状維持をめざして、日々パソコンのマウスをクリックしています。
今泉健司はやっとプロになって、NHKの将棋番組に出ていました。声がはずんで本当にうれしそうでした。もちろん今泉健司は私から見ると雲の上の存在ですが、いつまで経っても強くならない私と同様、プロの門前で何十年もうろうろしていたのを見ていますから、親近感がわきます。頑張って欲しいと思いますが、フリークラスを抜けるのも大変でしょう。プロになったからと言って勝たないとカネが入ってきません。へたをすると介護士の給料を下回るかもしれないのです。対局料で食えないとすると、アルバイトもしなければなりません。どの世界でも下流に位置するものは生きるのも大変です。羽生ほどのエリートはこのような経験はしていないでしょう。しかし考えようによっては、羽生の「新幹線グリーン車」の生き方がいいのか、今泉の鈍行で行く「青春18切符」の生き方がいいのか、判別できるような人はだれもいません。多くの人たちに知られているとは、羽生はもちろんですが、今泉も史上最高年齢でプロになったということでギネスに登録されているので、羽生に劣るとも思えません。案外、人の共感を巻き起こすドラマの主人公になれるのは今泉の方ではないかと思われます。全知全能な神よりは、過ちを繰り返す人間のほうが何倍もおもしろいのです。おまけに人の失敗は教訓をもたらします。私のようにいくら経っても強くなれない人間ほどこの教訓を噛み締めないといけません。後先短いといえども同じ間違いをしては、死ぬ時後悔するはめになります。