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漁業も農業と同じように、大会社に漁業権を売ってそれに任したらどうだという議論があります。これに対して佐野は明治以降漁業権が培ってきたその場その場の海の保護と保存が一挙に脅かされると言っています。儲からないと企業はすぐさまその海を見捨てるでしょう。環境保護のかけらもありません。各地の漁業組合は嗣子代々、自分たちの魚場を魚が獲れても獲れなくても守ってきました。ここでも従事者の高齢化と跡継ぎがいないという事態になっています。大半の漁業者の収入は年間200万円から400万円の間です。労働のきつさの割には合わない収入です。
今からは獲る漁業から育てる漁業と言われていますが、養殖もいろいろな問題をはらんでいます。儲かると思ったら誰もがやり、過剰に生産して、やがて費用に見合うだけの収入が上げられなくなります。それに大手スーパーに足元を見られて安く買い叩かれます。
この大手スーパーも魚売り場ではパック詰めしやすい魚ばかり置き、売れやすいマグロのブロックや輸入の鮭のきり身ばかりが店頭に並んでいる始末です。まるで規格品のきゅうりと同じで、身の丈あった同じようなサイズの魚しかありません。雑魚などの魚は仕入れてもいないし、どう扱っていいのかわからないのでしょう。
おまけに消費者である50代以下はスーパー文化で育ってきた連中ですから、魚よりは肉の方に行っています。料理する仕方もわからないのでしょう。目玉があるので食べるのがおそろしいと馬鹿なことを言っている娘もいます。60歳代以上は魚屋さんがあった時代で、魚をさばいているのを見ていますから、魚に違和感などありません。それなりに魚を食べているようです。しかし20代になると、ほとんど魚を食べていません。食べたとしてもスーパーなどで買った骨抜き魚で、その作業で崩れた身を結着剤で整えたものくらいしか食べてはいないのでしょう。