忍者ブログ

読書

出久根達郎 日本人の美風

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

出久根達郎 日本人の美風


     よくテレビなどで、日本はこんなところがすごいとかという番組をやっています。どうもこれは私には負け惜しみのように思われます。中国に国民生産でも抜かれ、衰退気味の日本を励まそうとしているのでしょうか。それにしてもこれに付随さして中国人のマナーの悪さを吹聴していることもあります。韓国人のノーベル賞のなさをこの民族の低劣を示していると吹聴している人もいます。しかしこのようなことを言っている人はおよそノーベル賞などを獲得する可能性0に近い人のように思われます。この本の「日本人の・・・」のタイトルは私に警戒心を起こさせます。「日本人の・・・」といったって、どの民族も誇るべきものは持っているはずで、それを言わない方が奥ゆかしいと思われるのに、あえて言ってしまうことは、「美風」そのものが変節してしまって、「汚風」と思われて仕方のないものになります。

タイでのいい天気は雨に日か曇りのことです。熱帯では太陽は好意的にとらわれていません。それより寒い日本では太陽は神にまで祭られています。米作りにしても太陽は欠かせません。それに勤勉に手入れをしないと米は育ちません。それで日本人の勤勉さは美風としてとらえられます。ところがタイでは日本人の勤勉さでは熱さで倒れてしまって長生きできません。適当にやれば熱帯ですから植物は育ちます。おまけに果物も生えているし、昼間は寝転がってうとうとするのが一番合理的なのです。根つめて働かないというのがタイの美風です。どちらが優秀かという問題ではありません。そのようなことで日本の美風なるものを世界に発信していると、大いなる誤解を受けることになるでしょう。最近はやりの「おもてなし」も日本だけが細やかなサービスが出来ると自慢しているようですが、日本人以外の人にとってはおせっかいとしか思われていないのかもしれないという疑念も時には持つ必要があるかもしれません。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R