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半藤一利 出口治明 世界史としての日本史

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半藤一利 出口治明 世界史としての日本史


    中華思想の始まりは、紀元前の1000年の周の時代から始まるそうです。「威信財交易」といって、「宝物や美女などのプレゼントを持って」行って、どちらがよりすぐれているか競い合い、負ければ家来に、勝てばそれらの支配者になるそうです。周では「漢字を掘り込んだ青銅器」が他の国を圧倒していたようです。現在では中国の
GNPの高さが周の青銅器といえるでしょう。

二人は日中戦争や太平洋戦争を起こした昭和のエリートたちを嘆いています。ヒットラーの「わが闘争」には、「日本人は想像力の欠如した劣等民族であり、ただしドイツの手先として使うならば、小器用で小利口で役に立つ国民である」と書いています。ところが日本の翻訳書ではその部分など削除されて出版されています。明治の偉勲たちは、それなりに原書で読み、世界の流れを掴んでいたのですが、昭和の軍人はドイツとイタリヤとで三国同盟を結んだくらいですから、原書で書かれたものを読んだことがないのでしょう。「驕慢なる無知」「偏差値優等生の困った小さな集団が天下を取った」おまけに「底知れず無責任であった」ということになります。いまだにこの傾向はなおっていないと言っています。

高度成長が成功したのは、「冷戦時代」で軍事はアメリカの核の傘に入り、「キャッチアップモデル」でアメリカから技術を盗み、おまけに「人口増加」の三拍子がそろっていたので、「そういう社会では勉強せずに黙々と長時間働くというスタイルが合理的でフィットしていた」ということになります。ところがこの三点がなくなっても、いまだに日本は長時間労働をし、儲けも出ないしただただ疲れ果てているということになっているようです。このようなことで自分の子供すら折檻で殺すような殺伐な状況になっているのでしょう。

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