忍者ブログ

読書

友杉孝 スリランカ・ゴールの肖像 南アジア地方都市の社会史

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

友杉孝 スリランカ・ゴールの肖像 南アジア地方都市の社会史


        私たち中学生ころは、セイロンと呼び首都はコロンボで、お茶で有名だと教わりました。今はスリランカになっています。本の写真はオランダ人が海辺に作った地方都市のゴールにあるフォート=城塞です。現在では刑務所や官庁などが入っています。1983年友杉がスリランカに行ったころは内戦が起こり、治安が悪いときです。大多数のシンハラ人=仏教徒と少数派のタミル人=ヒンドゥー教・イオスラム教との対立です。ほかにも少数派としてムーア人やマレー人がいます。

友杉孝はゴールで家系史を作り、どのように発展したかを調べています。たとえば金細工装身具業者はスリランカに土地を持たない低カーストの出身者ですが、それゆえにオランダやイギリスと付き合い、商売をしていきます。と同時に金貸しも行い、貸した金が焦げ付くと土地を取ったりします。とくにその金貸しがタミル人だった場合、農業従事者のシンハラ人の怒りを買います。いったん資産ができると、低カーストでも子供に教育を施し、あるものはイギリスなどに留学します。で、ますます豊かになっていくということになります。また、これらの家庭ではまたいとことの結婚が多く、資産を自分たちの家庭から漏らさないような算段をしています。その代償として、体の弱い子ができたりしています。同じような症状で死んだ人もいます。急にものが言えなくなり、一週間程度で死んでいくものです。悪魔祓いを呼んで治療していますが、たぶん脳梗塞ではないでしょうか。祈祷よりは外科手術が必要でしょう。

治安が悪いということで観光客もあまりいないようです。現在ではどうなのでしょうか。日本でもコロナウィルスがはやり、全世界から日本への渡航を禁じられているようです。観光立国を目指す日本にとって最大の試練です。今広島でもあちらこちらにホテルが建ちつつありますが、はたしてペイできるでしょうか?はなはだ疑問です。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R