自伝小説集と銘打っています。鬼六の書いたもので彼の生涯をあらかた知っていますので、ここの部分は実々で、大学の友の性のコレクションなどは大いに膨らまして書いた虚々の部分であろうと思われます。
団鬼六は2011年に死んではや10年以上もたっています。月日の経つ日は早い。賭博的な生き方をして、浮き沈みの激しい人生をおくってきた人です。バブルがはじけて億単位の借金が残り、70過ぎてのこの借金はつらいものだったでしょう。遊んで暮らす目算が外れ、再び官能小説を書き始めました。糖尿病の悪化から透析を受けて健康面でもきつい晩年になっています。