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大井良 鉄道員裏物語

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大井良 鉄道員裏物語


        「裏」と書かれていると、どうしても手にとって読みたくなります。また私が出来ない他人の仕事について知りたいという気持ちもあります。大井良は私鉄の駅員で、30過ぎで年収ボーナスを含めて400万円ちょっと超えるくらいです。平の駅員で、運転手や車掌になる気持ちはありません。それらになると給料も上がりますが、ストレスも相当上がるようです。福知山線の脱線事故を起こした運転手に同情しています。人員削減と過密スケジュールで事故が起こらないというほうがおかしいくらいであると言っています。頻尿癖のある大井良は運転手になれないとはじめからあきらめています。鉄道会社に入って来る人は、まず縁故組み、それから鉄道学校から、最後に大井のように普通の高校からと、だいたい三つに分かれています。普通高校から来た者は、会社が安定しているから入ってきているだけで、高い使命感などありません。平々凡々に定年まで勤めて、退職金をもらい、定年後嘱託でもなって、一生をつつがなく過ごすというのが理想郷なのでしょう。とはいっても、人身事故が起こるとその遺体処理をしないといけません。遺体には切断されてバラバラになっているものと、弾き飛ばされて熨斗イカのようにへらべっちゃになっているものがあるそうです。これらを見るにつけ、大井は人間は弱いものだと感じ入り、かつ、人間とぶつかった電車の前面を見ると人型にへこんでいるので、人間は強い者だとも感じいっています。駅にはいろいろな人が出入りするので、変わった人も多くいます。タイツ叔父さんという人もいます。顔を真っ赤に塗りたくったオバサンもいます。勿論痴漢も居ます。痴漢に勘違いされた対処を丁寧に述べてくれています。

『黙秘を貫くことが一番である。毅然とした態度で、女性と駅員らにこう言おう。「私は無罪です。弁護士を呼んでください。この女性を名誉毀損で訴えます」これで形勢逆転である』

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