[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
幼いとき、線路に入って両手を広げ電車を止めたほど、電車に憧れた宇都宮さんは念願かなって、電車に乗車する仕事に就きます。好きなことを仕事にするなんて、現在ではなかなかできるものではありません。大方は糊口のために仕方なく仕事に就いているのではないでしょうか。難関大学に入り司法試験を受け裁判官になったとしても、純粋に裁判官が好きでこの仕事を入ったとは、なかなか言い切れません。医者や公務員や大会社の社員にしても、見栄えがいいからとか、生活が安定するからとかいった理由でなるだけでしょう。例外もあるでしょうけど、宇都宮さんのように電車を止めるほどの情熱を持ち合わせていないと思われます。この事件後、宇都宮さんは電車が何本も行き来する駅にいき、電車を見とれるようになります。そして高校を卒業すると、国鉄の食堂車を経営する会社に入ったのです。そこで、後輩の女性を見初め、蒸気機関車の「C5552」の前で結婚式を挙げます。これは新聞やテレビのニュースとして記録されています。また彼は蒸気機関車や電車の写真家としても、私は知りませんでしたが、この世界では有名な人物です。定年後、九州鉄道記念館に呼ばれて、福館長をしています。そして展示している蒸気機関車C59を磨いて、来館者がびっくりするほど「ピカピカ」にしています。彼が雑巾をもってC59を拭いている時ほど、至福な表情をしていることはないと思われます。何ともうらやましい人生を過ごされたものです。