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1927年生まれで、まだ亡くなったというニュースはありませんから、いま89歳で、生きているのでしょう。この本の出版が2011年ですから、5年くらいでボケることもないかもしれませんから、いまだに荷風にならって東京中を散歩しているのかもしれません。荷風は親が残してくれた株券などがあって、別に勤めなくても食っていけましたが、小沢は文筆業といっても大して本も売れている様子もなく、この長き期間、どこからお金が入ってきたのか?生まれが新橋とあるから、新橋に土地を持って、バブル期に何十億円で売れたのかも知れぬ。他人事ながら、自分も今現在「下流老人」であるので、気になって仕方ありません。戦争中に青春を過ごしたので、慎ましい生活になれているのかもしれない。贅沢は敵だという心情で生きてきた世代ですから、日々ゼニのかからぬ生活が習い性になっていると思われる。
俳句もやっていて、この本では、「学ならずもんじゃを焼いている梅雨の路地」が載っています。「学若無成不複還」のもじりで、明治維新の断固たる決意はなく、戦後のいい加減さの発症が見て取れます。それか俳句と漢詩の違いとも見て取れます。やはり俳句には面白みがないと、俳句とはいえない。ヒッチハイクをもじって、「ヒッチ俳句」なる・御沓幸正の作品も載っています。
「古池や俳句飛び出す水の音」
「貧乏の隣も難儀する人ぞ」
「多句ほどに風が持ち去るおち馬鹿な」
「人間万事財布拝む間の槿花の栄」
似たもの同士は集うということがわかります。