忍者ブログ

読書

小谷野栄一 自分らしく パニック障害と共に生きる

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

小谷野栄一 自分らしく パニック障害と共に生きる


        プロ野球で16年間もプレーしたということはそれなりにすごいことです。野球人口が多く、プロにもなれない人が大半で、プロに入っても二軍とまりでおえる人が多いなか、一軍でそれなりに頑張ってきたということは賞賛に値します。だったら長島、王、イチローなどスター選手はもう一段突き抜けているというか、我々がいくら頑張っても手のとどかない存在なのでしょう。小谷野栄一は創価大学からドラフト5位で日本ハムファイターズに入団し、オリックスに移籍し、そこでプロ生活を終えています。目立たないが、きっちりと仕事をする職人のような野球選手だったのでしょう。真面目すぎてパニック障害になっています。緊張の余り嘔吐を繰り返すようになります。こうした精神と肉体の回路が出来上がるとなかなかそれを止めることができなくなります。小谷野栄一の解決策は、それを押し込めようとすることなく、パニック障害との共生を目指しています。タイトルとおり、あるがままの自分を認め、「自分らしく」生きることしかないのだと思い、たとえ嘔吐しようが、過呼吸なろうが、手が震えようが、それらが自分の個性だと思うことにしたのです。

パニック障害にならないという人は案外図々しいのかもしれません。他人が自分のことをどう思おうが基本的に余り気にしない人なのでしょう。インターネットで誹謗中傷を受けた女子プロレスラーが自殺しましたが、特にパニック障害の人はこういうことに耐えられないでしょう。小谷野栄一も球場での観客の罵言など受けたことがあったかもしれませんが、彼の周りの人たちは彼の病気をよく理解してくれて、16年間も野球人生を全うできたのです。それはつまり、彼が自分の先輩や恩人に律儀なところがあり、ガンになった他人の子供を励ましたりしているのを見ると、誰も彼を非難しようとは思わなくなります。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R