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野口久美子 インディアンとカジノ

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野口久美子 インディアンとカジノ


       アメリカの白人たちは良心の咎めもあって保留地に押し込められたインディアンたちに特別な法律を作りました。援助を与えるとか、税金はかけないとかというものです。そうかといってインディアンの貧困はなくなりません。教育を受けたインディアンの指導で、保留地で税金の課徴のないタバコを販売します。安いものですからいくらでも売れます。州当局が税金をかけようとして裁判になります。しかし裁判では課税はできないとの判決です。それで保留地での非課税ビジネス、はじめはビンゴ、それから大規模なカジノに発展していくのです。これが1980年代です。現在では多くの保留地に大規模なカジノができています。それらの儲けによってインディアンの教育や、インディアン民族の博物館を作り、自分たちの出自と歴史を忘れないようにしています。

アメリカ大陸はもともとインディアンが住んでいたのですから、地主はインディアンです。ところがヨーロッパから入ってきた人々はインディアンを銃で蹴散らし、契約と言ってもラム酒一本やガラス玉一個で広大な土地との交換の契約書を作りインディアンたちを排除していきます。保留地に押し込め、そこに金やら石油が出たら、食料などの援助なしにまた追い散らし、とうとうインディアンの人口が24万人なったりしました。

現在のところこのカジノ政策はうまくいっているようです。いくら税金を払わなくてもいいといっても、莫大な利益は州に寄贈されているし、雇用もインディアン以外の人たちにもいい効果を及ぼしています。やがてインディアンたちの処遇がよくなると、過剰に保護する意味もなくなります。やがて税金がかされるようになるでしょう。今のうちにギャンブル産業だけではなく、ほかの道も模索していく必要があります。

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