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「阿吽の呼吸」といわれるように、阿吽とはサンスクリット語で、最初の母音の「ア」から最後の「ン」までの発音表示表のことです。このことから密教では最初と終わり、宇宙そのもの、悟りというふうになっていきます。空海はこれをヒントに日本語の「あいうえお」順を考え出したのではないかと推察しています。サンスクリット語はアーリア語の母体でありますから、この「あいうえお」順もある面論理的なものかもしれません。一方日本語には平安中期にできた平仮名四十七文字の「いろはにほへと・・・」という歌になった発音表示表もあります。山口謡司に言わせるとこれは情緒的なもので、日本の短歌、文芸などに影響を残していることになります。これによって世界広しといえども、日本語ほど論理と情緒がうまくミックスした言語はないだろうということになります。
日本語の動詞の活用も「あいうえお」順の表をみると、その規則性がよくわかります。一方「いろはにほへと・・・」を漢字混じりに書いてみるとこうなります。
「色は匂へど 散りぬるを 我が世誰そ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず」
無常観が漂っています。淡々と世の中を生きていく諦念性がよくでています。