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岡田英弘 世界一周の誕生 グローバリズムの起源

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岡田英弘 世界一周の誕生 グローバリズムの起源


         私の店にもこの前カリフォルニア来た若い三人が仕事をやめて世界一周するのだと言っていました。高いホテルなど泊まったりしないで、安いユースなどを利用したり、隣の韓国では三人の中の一人に友達がいてそこに泊まる予定だということです。日本の
You Tuberでドイツ人の女性と結婚し、一人三百万円の金額で世界旅行をしている動画アップしています。100年前は国の代表か大金持ちでないと世界旅行はできませんでしたが、いまや、一年みっちりと稼いで貯めると、誰だって世界旅行ができます。100年前はある面命がけの旅行だったかもしれませんが、現在ではコンビにでも行くような感覚です。スマホでグーグル地図や現地の写真を見ながら確認するのであまり迷うことはないでしょう。

1871年岩倉使節団は世界一周の旅に出ました。そのなかの久米邦武が書いた「米欧回覧実記」があります。アメリカでは当時勇猛果敢なインディアンを見る観光ツアーがありました。岩倉使節団もそれを見たのですが、久米はインディアンは「日本人の流裔ならん」といい、「欲熱の強き彼等(白人)に圧迫され、暫時亡滅と見るのが妥当であろう」と「リアリスト」的に見ています。岡田英弘はこの久米邦武のあり方こそ現在のグローバリズムのさなかにあって日本人がとりうる最高の態度だといっています。

『「外人の長所」を知ったとしても、自己の立脚点(つまり日本)を忘れ「外人崇拝」になってしまっては、自己(日本の独立を守る)という出発点を見失い、「士気の喪失」しがちになるという。久米は決してここで日本中心主義の主張をしているのではない。外国の「長所」を認めながらも、プライドを失わず自己の立脚点を守らないといけないと説いているのである』

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