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岡部長景巣鴨日記

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岡部長景巣鴨日記


    岡部長景の父は岸和田藩最期の殿様で、明治維新後慶応義塾に入り、福沢の勧めでアメリカ留学をし、帰ってきてから外交官になっています。岡部長景自身は学習院から東大に入り、卒業後外交官になります。それから貴族院の議員になり、昭和18年には東條に請われて文部大臣になっています。敗戦後20年の12月に戦犯として巣鴨に収監されます。

日記にはどのような査問があったかは書かれていません。残した家の心配とか、日々の食事、読書、短歌や俳句、それに囲碁などを記しています。それを見ると結構いい食事をしています。収監中妻の悦子が亡くなり、それから何度も妻の夢を見たりしています。悦子の祖父は岩崎弥太郎(三菱の創業者)で、悦子の母は二代目社長岩崎久弥の姉の春治です。日本の上流階級そのものです。口絵の写真をみても、品格があり、やはり殿様の出であることがわかります。解放後、しばらく公職に就けませんでしたが、吉田首相の肝いりで昭和27年国立近代美術館の初代の館長になります。有為な人はほっておけないのでしょう。岸和田藩最後の殿様・長職は岸和田の城や土地を岸和田市に寄贈しています。そのお返しに名刀をもらいます。この名刀もどこかの美術館に保存されているでしょう。

岡部長景の長男はオリンピックに馬術の選手として出ています。やはり馬に乗れるということは、上位の階級であると同時に金持ちでないとできないスポーツのようです。

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