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松下電器がいまはパソニックになっているのですね。昔はテレビで「ナショナル」と連呼したコマーシャルがあったような気がします。松下電器が本名で、「ナショナル」は雅号ぐらいに思っていましたが、いまやパナソニックになっています。この方面に関心がなかった私はやっとパソニックが新しい会社ではなく、以前からある会社だと始めて知りました。松下電器と言えば、創業者の松下幸之助の二股ソケットの逸話は広く知られた話です。このソケットがこの大会社の始まりです。幸之助には一人娘がおり、伯爵の二男を婿養子にもらいます。これが松下正治で、その息子が正幸です。この本によりますと、はやくから幸之助は婿養子の経営的手腕を見限り、腹心にこの婿養子を権限のない相談役にでもするようにとの遺言を残し亡くなります。ところがこの婿養子はなかなかしぶとく、会長職にありながら、歴代の社長たちに「創業家をないがしろにするのか」と言って、何やかやと注文をつけてきます。バレーバールのスポーツ枠で入社して社長になった森下洋一にいたっては、この会長のイエスマンで、昔ながらのテレビの受像器ブラン管に固守し、新基軸のプラズマや液晶の技術の研究者たちを結局は韓国の企業に行かざるを得ないような状況にします。古老たちに差配される企業は時代についていけないということがわかります。一時期アメリカハリウッドの映画会社を買収していましたが、これを行なった社長が婿養子に気に入られないものですから、森下社長は会長の胸のうちをおしはかってカナダの酒造会社に安く売っています。もしもの話ですが、この会社を持っておれば、大阪の映画のテーマパークもパソニックが手掛け、何百億もの利益を生んだであろうと思われます。もの造りの原点に返るのだとの言い草をしていますが、ソフトとハードの抱き合わせで儲けていくということが、今からの世界の趨勢であるということをこの体育系の社長には理解しづらいものがあったのでしょう。