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島田裕巳 宗教消滅

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島田裕巳 宗教消滅


        私は一応浄土真宗になっていますが、父親・母親・妹の回忌など一切していません。時たま葬式写真を拝んでいるだけです。私が死んだときは、直葬にしてくれと、妹にいっています。直接焼き場に運んでもらって、焼くだけで、一切の儀式はいりません。お経や戒名など一切不必要です。要するに無駄なカネを使いたくないのです。私のような人が増えているようです。そのために寺の維持が難しくなっているようです。直葬のように極端でなくても、家族葬でも坊さんを呼んで、お経を唱えてもらうということをしなくなっています。つまりお坊さんの労働に何らの価値があると思っていない証拠です。宗教を信じていないといったような大袈裟なものではなく、果たして何十分のお経の朗誦に20万円の価値があるかどうかです。資本主義も進むと、原価計算が緻密になります。コンビニ店員に時給が900円くらいだとすると、たとえお坊さんが勉学に研鑽を積み、お経を覚えて、それを数十分唱えたとしても、コンビニ店員の時給の200倍もの価値があるかどうか、それに喪主だって、たかが数十分で、喪主の一か月分の給料と同じくらいか、ちょっと下でははなはだ納得の行かないものでしょう。今まで慣例でそういうものかとやり過ごしてきたものが、資本主義が円熟すると、お金の物差しが、疑いもないと思われた慣例すら仕分けしていきます。費用とその効果を冷静に見る世界こそ資本主義の極致といわれるでしょう。

ヨーロッパのキリスト教国でも日曜日ごとに教会に行く人は5%まで落ちています。ドイツではキリスト教者には国税と一緒に教会税などもとっています。そのためにキリスト教徒ではないと申告する人が多くいます。

島田裕巳よると宗教の進展と終息は、その国の進展から安定、降下のサイクルによるといっています。まずヨーロッパで世界覇権がおこり、大いにキリスト教が進展します。それを引き継いだのがアメリカで、今はヨーロッパは下降気味になりましたが、アメリカはメキシコからの移民によって少し上昇的か安定時期に入り、つづいて日本が高度成長時代を迎え、宗教もいろいろな団体が多く創生されています。ところが日本は人口減少と低成長かマイナス成長になり、宗教も同じ経過をたどっています。今はイスラムの世界が伸張していますから、当分の間イスラム教の一人勝ちになっていますが、やがてこれも成長が止まると衰退するであろうと予言しています。

要するに経済が衰退期にはいった我々日本人は宗教のような、実生活の飾り物にはもはや余分にカネをかけられないというのが実情なのでしょう。

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