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毎年大学の卒業式がありますが、アメリカでは功あり名を遂げた人が祝辞=「卒業式講演」を述べる習慣があるようです。そしてそのが「卒業式講演」(スピーチ)が毎年ランク付けされています。日本ではビートたけしと志村けんが理容美容学校の卒業式に変装して出ていて、オチャラケをしていましたが、もっと真面目にコメディアンとしての自分の仕事について語ってくれていたら、きっと学生たちは感動するであろうと思われて仕方ありません。
社会で目立つ人はそれなりに才能があるのですから、いまから社会に於いて才能を発揮しようとしている若者にとって、その人の話は何かにつけて役立つことでしょう。少し残念なことですが、日本では儒教の精神が漲っていて、あからさまに自分の成功談を語ることを好みません。それは謙虚でいいことかもしれませんし、アメリカの社長のように年収が何百億円あるということもなく、金持であっても目立たなくしている人が多いようです。日本であれやこれやで成功したと吹聴する人間は投資を呼び込もうとする詐欺師だと思われています。しかしよくよく考えると、日本のように慎ましく考えると慎ましい成果しか手に入らないようです。アメリカの社長のように何百億円も年収を受け取るのは当たり前だという態度には、詐欺のような「巨大な夢」を現実化させたという矜持があるからだと思われます。YAHOOの創業者の一人ジェリー・ヤンの母親は息子とカバン一つで台湾からアメリカに渡っています。孔子廟もある台湾で、「養いがたし」と言われた母親が息子と二人でアメリカに渡ったということはそれなりにすごいことですが、息子もスタンフォード大学に入り、あっという間に大金持ちなりました。この母親にしてこの息子アリといえましょう。徳を説いて中国をうろつきまわっても、あまり成果が出なかった孔子とは大違いです。この本ではもう一人の中国人が出ています。アリババの創業者ジャック・マー。日本人はほどほどの人間しか出てきませんが、中国では桁違いの人間が出現します。不変の「礼」を説いた孔子では、その一点張りでは今日的世界では通用しないように感じられます。現在の孔子・ジャック・マーはこう言っています。
「根気強く努力を続けてください。常に楽観的に考えてください。変化を歓迎してください」
「礼」は不変なものか、変わるべきものかよくわかりませんが、孔子の全体が「中庸」で貫かれているので、行き過ぎをとがめている傾向があります。ここを突破すると違った世界が見えてくるということができないのです。自らの発展に歯止めをかける傾向があるように思えます。