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「排泄を探ることは、人間を知ることでもあるのだ。これからも、その国と親密になるために、現地の人々と同じように、食って寝て出す旅を続けていこうと思う」
斉藤政樹はこの本を締めるに当たって、こう書いています。どの旅のガイドブックを見ても便所の情報は載っていません。この本が出て24,5年経っていますが、世界のトイレ事情はどうなっているのでしょうか?私もソウルや釜山に、7,8年前に行きましたが、ソウルのホテルではトイレットペイパーが流せなくて、くずかごに入れていました。人間の基本的な習慣は早々変えることができないのかもしれません。斉藤政樹はわざわざくずかごにあるウンコのついたトイレットペイパーも広げて調べています。マニヤックな男でもあります。
豚にウンコを食わせるトイレを見るために、ネパールの奥深い村まで出かけています。タイの奥地にもそのようなトイレを見に行っています。ネパールの豚は斉藤政樹のウンコに歓喜狂乱したそうですが、タイの豚は遠慮深そうだったということです。
イランやインドネシアのイスラム教徒のトイレは、自分の左手に水を受け、それで肛門を洗うのだそうです。インドもやはり左手でトイレットペイパーの代わりをしています。おまけにインドではベジタリアンが多く、斉藤政樹もそれに習って、肉や魚を食べないと、糞切れもよく、あまり臭くなく、ガンジス川の水を飲んでも腹を壊すことがなかった証言しています。
中国ではよく知られたように、トイレに戸はありません。丸見えです。みながみなそうですから恥ずかしさもないのでしょう。天安門広場には網の目の鉄板が下水の上に敷かれていて、それが即席の便所になります。何か催し物があれば、その上にテントが張られ、トイレになるのです。トイレの中では仕切りなどありません。一列にウンコ座りになっているのを見ると壮観な感じがするでしょう。