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むかし映画界で五社協定なるものがあり、自社に所属する俳優は他の映画会社に移籍することが出来ないという取り決めを結んでいました。俳優の引抜を禁止したものです。俳優も人気が出ると、独立したがったり、他社の高額な出演料に心動かされます。興行にはヤクザがつきもので、裏面で動きます。俳優のスキャンダルはこれらの悪の人間たちの格好の飯の種になります。言うことを聞かない俳優は顔を切られたりします。長谷川一夫や鶴田浩二はその被害者です。直接的な行動はなくとも、独立などしたら、陰湿ないじめにあいます。仕事を干されるのです。山本富士子が独立した時、大映の社長・ちょび髭の永田雅一が他の映画会社に山本富士子を出演させないようにと要請し、山本富士子は5年間映画に出られませんでした。映画会社にしてみれば、金をかけて売り出したのに、人気が出ると儲けを独り占めにすることを許せないと思うのでしょう。
この基本形が今なお芸能界で生き残っています。芸能プロダクションとそのタレントたちです。テレビ創成期には「ナベプロ」、ここからザ・ピーナッツやクレイジー・キャッツ等々多くのタレントをテレビ界に送り出しています。森進一や五木ひろしなどの大物独立にはいろいろなトラブルも出ています。なにしろ金のなる木ですから、それに群がる有象無象の輩が絡んできます。
巻末に最近の事件ですが、ミスユニバースに選ばれた女性のことが出ています。この女性は今日本で有数の芸能プロダクションを通さないと仕事ができないと脅され、毎年恒例のミスユニバースの冠の引渡しセレモニーで出られなくなりました。タレントとして仕事をするなら、この会社の社長に挨拶しろということらしい。まるでヤクザの世界です。星野陽平によるとこの会社の社長は今一番芸能界で力のある男だということです。どの芸能プロダクションの社長は自社のタレントの恋愛を禁止していますが、社長と懇ろになるのは推奨しているようです。また若いピチピチとしたタレントをお得意様にお届けをするデリヘルの社長のような人間もいます。またそれを承知でタレントになって金を稼ぎたいという女性も多くなっているということです。男だって、以前ジャニーズの事件もあります。男娼をしてまでもタレントになりたいという男もいるでしょう。
吉本興業もいろいろ問題のあるところです。かつて「ルーキー新一」という面白いタレントがいましたが、この人の身の錆か吉本興業の差し金か、恐喝で逮捕され、生活が荒れ、44歳で死んでしまいました。漫才コンビ・サブロー・シローも独立しましたが、吉本興業の圧力でテレビの番組から降ろされ、とうとうまた頭を下げて吉本に帰りました。
日本の社会は持ちつ持たれつという関係になっています。アメリカのように才能があれば一人何百億円稼いでも文句はいわれませんが、日本では一人が多いに稼げば、おすそ分けをする美風が残っているのかもしれません。しかしこの美風にかこつけて、裏でたんまり搾取しようとするから話はややこしくなります。またこういう連中はマスコミをも丸め込んで真実を公表されない手管にたけているのです。マスコミ自身もこれらの連中から甘い汁を吸っているのかもしれません。