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去年三浦問題で大いに揺れ、将棋界ももはや存続が危ぶまれた状態から、今年藤井4段の活躍で息を吹き返しました。将棋連盟も将棋を愛する人もほっとしたことでしょう。しかしながら将棋ソフトはもはやプロ棋士を越えています。佐藤名人もポナンザに2連敗しています。その第一局、ポナンザの第一手目は、素人が指すような、王がまっすぐに上がった手でした。定石では飛車先の歩をつくか、角筋の歩をつくかです。王が一手目からまっすぐ上がるようでは、これは将棋を知らない、6枚落ちの手合いだなと思ってしまいます。でもポナンザは勝ってしまいました。2局目では、またまた素人手が出ます。飛車の横にぺたっと金が張りつきました。このような差し手は将棋を少しかじった者には決してやらない手です。人間は一生涯将棋をやっても10万局以上はできないでしょう。でもコンピュータソフトは日夜休み無くコンピュータ同士で将棋をやっています。おまけに自動学習を備え付けていますから、やればやるほど強くなる仕組みになっています。何千万局もやっています。我々人間が考えた定石というものは、コンピュータの中では極狭いところで機能しているだけかもしれません。もはや我々にはコンピュータが何を考えているのか理解できなくなっています。もちろんソフトを作った研究者すら、理解できません。コンピュータ同士が勝手に試合し、勝手に偉くなっているのですから。もはやこれは将棋だけに限ったことではありません。病気診断のソフトは人間の医者よりも早く病気の診断をします。手術もコンピュータがすることになるでしょう。コンピュータはブラックボックスそのもので、だれもこのように推論していくメカニズムを理解できなくなっています。結果の正しは目の前にあるからわかりますが、結果に至る経過は誰も知ることができないのです。やがて政治も経済もコンピュータが代行することになるでしょう。しかし危うさも増大していくでしょう。コンピュータ政治家が政策を決定しても、間違ったデーターを入力し、核のボタンを押すかもしれません。