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宇都宮病院の献本で、その病院長・石川文之進がかつての病院長・平畑静塔の俳句を紹介したものですが、社歴本でもあるようでもあり、自分自身の経歴本でもあるようであり、病院の紹介本でもあるようです。はっきり書いていませんが宇都宮病院の不祥事も載っていて、文之進が逮捕起訴された時、平畑静塔がまた病院長になったと書いてあります。平畑静塔も戦前京大の俳句クラブで治安維持法により捕まっています。平畑静塔の場合は彼の作った俳句が国体に反するという政治的要素で捕まったものですが、文之進の場合、言うことを聞かない精神病者を看護職員が殴り殺したというもので、その管理責任を問われていました。
このように分厚くて立派な本を作るにはたくさんの費用がかかったことでしょう。宇都宮にある病院長が広島の図書館に献本しているということは、全国の図書館にも献本しているということが推察されます。文之進の、逮捕起訴されたという汚点をこの本で、「ロンダリング」してみたいという気持ちがあるようです。
美智子妃と皇太子結婚パレードの時、列から飛び出して何か物を投げた男がいました。警察当局は自分たちの責任を回避するために、その男が何をするか分からない精神病者であるとの鑑定書を精神医学者から出させたということを書いています。文之進も逮捕され、検察から追及されたとき、これら警察・検察当局は、自分たちが作った「ストーリー」通りに被疑者を押し込めるということを言いたかったのでしょう。その鑑定に疑問を抱いた雑誌記者が彼を調べたところ、妻も子供もいて真面目で精神病者だと思えないと言っています。精神病者であるということで事件を大きくしなくし、警備担当の責任を軽微したいという思惑があったのだということです。文之進の思いも、検察の「ストーリー」に乗せられ、受けるものでなない罰も受けさせられてしまったということにあるのでしょう。