忍者ブログ

読書

松村友視 トニー谷、ざんす

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

松村友視 トニー谷、ざんす


        松村友視は「省エネ」の司会者タモリや「猛獣使い」のタケシと比較して、戦後植民地化の日本で、日系二世のふりをして、観客やゲストをコケにしたり、バカにしたりする芸風を、時代を一歩も二歩も先走ったものだったと解説しています。タモリやタケシの時代ではある程度心の余裕ができて、いじくられてもそれを笑うことができました。しかしアメリカに敗れて、男はすべて金玉を抜かれるというような恐怖心があった頃、「レディス・アンド・ジェントルマン・アンド・おとっちゃん・おかっさん・オコンバンワ」ときたのですから、度肝を抜かれます。トニー谷の子供を誘惑した犯人でさえ、トニー谷の愚弄する態度にむかついたからやったと言っています。トニー谷に同情するより、いい気味だと言った人が多かったということです。いかにこの時代、日本人はプライドを失い、権力者の端を噛んでいる日系二世を憎んだかがわかります。これで人気は凋落しますが、テレビ番組家族歌合戦で再びブレイクします。これが7年間くらい続いて、その後はパッとしなくなり、肝臓がんも患い、石原裕次郎の死の前日に死んで、派手に書かれることもなく小規模な葬式で終わっています。人間、運不運がつきものですが、特に芸能界ではその落差が大きいもので、時代という大きな流れには個人の力では到底及ばないものもあるでしょう。

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R