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清水義範の「夫婦で行くバルカンの国々」を読んで、セルビアのことも出ていて、これも目を通してみようという気になったのです。私がセルビアと聞いて、思い起こすのは最近の内戦と、第一次世界大戦の原因になったオーストリア皇太子暗殺の犯人がセルビア人であったことくらいです。バルカン半島は民族と宗教が錯綜するところで、紛争が絶えることがないというイメージしかありません。ところがセルビアでは俳句がはやっていると聞いてびっくりしました。首都のベオグラードには「シキ」という俳句クラブもあるそうです。内戦時、NATOの空爆のことを俳句にしています。
「その朝も 髭を剃る時飛行機が 鏡の中に」
これに対し、日本人の著者はこう添削しています。
「髭剃れば 鏡の中に 機影あり」
これを見ると、俳句は柔道のように外国人に負けることはないだろうと安心しました。
かつてセルビアはチェスの強豪国であったいうことです。いまはソ連がチャンピオンを輩出しています。寒くて貧しい国ほどチェスが強いということがわかります。カネがないから家にいるほかはなく、ボケッとしてもなんだから駒でもいじくるようになるのでしょう。日本の将棋でもそうです。富豪などで強い将棋指しはいません。もっときのきいた楽しみがあるからです。ハワイなどで若い娘らを侍らして、太陽光を浴びているでしょう。辛気臭い将棋を指して、勝った負けたと一喜一憂する男なんて一生涯億の金を掴めそうにもありません。
除虫菊という花はバルカン半島にはえていた「ベララーダ」というものだそうです。その花の乾燥したものが「駆虫薬」となってヨーロッパに、アメリカに渡り、それが福沢諭吉を介在にして、慶応義塾の塾生の和歌山県の上山英一郎が栽培を手掛けたということです。英語で「ベララーダ」を「インセクト・フラワー」といったので「除虫菊」となった次第です。