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武田知弘 マネー戦争としての第二次世界大戦

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武田知弘 マネー戦争としての第二次世界大戦


     武田知弘によるとヒットラーも日本の軍部も今では一方的に悪く言われているが、当時の世界ではそうしないといけない状況であったということを言っています。つまりそれはカネの問題です。上品な言葉で言えば経済です。誰しも豊かになりたいと思うことは当たり前ですが、それが他人との対立を生みます。国家間でもそうです。ウィンウィンの世界ではありません。勝ちか負けかの世界です。ドイツも日本も後発国で、植民地を持ったイギリスや資源の豊富なアメリカの包囲網を受けます。それでドイツはベルサイユ体制で失った領土を回復しようとします。日本は満州に岐路を見つけ出そうとします。ヨーロッパではイギリスフランスロシヤの反発を招き、極東ではイギリスアメリカの反発を食らいます。その当時、日本国内でも世界の構造がそっくり組み込まれています。勝ち負けがハッキリしているのです。現在の状況よりも戦前では金持と貧乏人の差が激しいのです。三菱財閥の三代目岩崎久彌の昭和2年の年収は430万円で今に直すと500億円になります。日本人のほとんどが低所得者で、特に東北の農民たちは悲惨で娘を売ったりしています。このような状況を見ると青年将校は何とかしないといけないと思うようになります。財界人へのテロを行ったり、2.26事件を起こしたりします。最後には満州に向けてそのはけ口を見出します。最終的には戦争上手なイギリスやアメリカにやられてしまいました。

現在でも経済格差は大きく、非正規雇用が増え、大方が年収を下げています。企業は内部留保をしてカネを溜め込んでいます。ある面戦前と似てきています。そのうちフリーターの中から戦前の青年将校のようなものが出てくるのではないでしょうか。理想は高いが世渡りが疎い連中の行動は日本全体をおかしくするでしょう。米騒動では米蔵がありそれを壊せば米が手に入りますが、企業に溜め込んだカネは実際には企業の金庫にはないでしょう。形を変え、証券や株に変わっていることでしょう。騒動を起こしてもすんなりカネが入ってくるわけではありません。財界人を殺しても非難を受けるだけです。政治家もこの社会のシステムを変える力は見当たりません。やはりガンジーに見習うべきです。イギリスから独立するために主にサボタージュを推奨していました。日本人も死ぬほど働かないことです。がんばりすぎると他の労働者の職が失われます。使用者はそれでできるのなら人は減らしてもいいと考えます。だから半人前しか働かないことです。それで働き口は増えます。ますますサボタージュすれば正規社員にしないといけないかと思い始めます。フランス人のように夏休みは一ヶ月も二ヶ月もとるべきです。と、言っても、日本ではなかなかこうなることはないでしょう。

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