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清水義範 幕末裏返史

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清水義範 幕末裏返史


       歴史は変えられないが、もしこうだったらこうなるのではないかと思うことはしばしばあります。私も太平洋戦争で、戦艦大和のような時代遅れの物を作らないで、航空母艦や戦闘機、爆撃機などを量産して、アメリカ本土を攻撃すれば、一方的に負けることはなかったのではないかと思ったりします。でもこれはすんでしまったことを見て、批判できることであって、その最中の当事者はその時代の枠に閉じ込められて、そのような考え方はできないのでしょう。たとえ出来たとしても、資源のない、技術もない日本ではゼロ戦を超え、高高度で飛行でき、レイダーをかいくぐる飛行機は生産できなかったでしょう。それ以上に満州事変により、中日戦争が勃発し、ダラダラと戦争をつづけたのが問題です。年代的に昭和のはじめごろが日本の没落の原因があったような気がします。そしてこれらの原因の遠因は明治維新にたどり着きます。つまり天皇を担ぎ出して、天皇に背くものは逆賊だという考えが再びこの時期に強く出たということです。徳川政権が磐石なときは天皇は影の薄い貴族で、和歌などを作り、政治とは関係しないものとして存在していました。ところが徳川政権が揺れ出すと、薩長や土佐の連中が天皇を担ぎ出して、徳川を逆賊扱いにさせます。このようなことが昭和の初期にも起こったのです。薩長や土佐の連中が軍部に置き換わって、この国の舵取りをしたのです。天皇の威光を笠に着て、好き勝手をします。天皇すらもてあまし気味になります。これら黒子たちは天皇に責任を被らして自分たちのしていることは責任を取らない体制を作ります。天皇を持ち出しては彼らに反抗するものを抹殺しました。こうなるともう歯止めがききません。原子爆弾を二つも喰らい、国土を焦土されたやっと戦争は終わります。この昭和初期にこの本で出てくる「シオン」がいれば、その後の日本はどうなっていただろうかと想像してみます。「シオン」そのものは今現在の目線でありますから、軍部の力を削ぐことに徹するでしょう。軍部は文民の下に管理されるようにするでしょう。外交に軍部がでしゃばってはいけません。中国の蒋介石や毛沢東とコンタクトを取り、粘り強い交渉をし、満州の権益などあえて捨てるほどの覚悟を示せば、今日のような中国の日本への非難はなかったかと思われます。朝鮮にしたって、もはや植民地そのものが時代遅れなものですから、日本がまず最初に朝鮮の独立を認めれば、韓国からこれほどの憎しみは受けないと思われます。ただしソ連だけは警戒を怠らないようにしなければなりません。日露戦争で得たカムチャッカ半島の国境に軍を増員し守りを固める施策をとるでしょう。

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