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サラリーマンを主人公にしてそれに合いそうな話を綴っています。色気づいた高校生の娘に心配する父親、いじめられているかも知れない息子を心配する父親、もはや同士としての夫婦関係、等々などが書き込まれています。会社の女子社員との関係が不倫にいたるのではないかという期待を持たせますが、単なる相談相手に終わり、あっけなく主人公の破綻は回避されます。会社での業績も可もなく不可もなく、リストラという危機的状況もありません。とりわけ運のいい男でもなく、さりとていってとてつもなく運の悪い男でもありません。極平凡な男が主人公で、ドラマになりにくい男が書かれています。これはつまり清水義範そのものであり、夫婦仲良く海外旅行に行き、安定した生活を得ていて、とりわけこれといった深刻な問題はいまのところないといった状態であるということなのでしょう。破綻のあるところにドラマは生まれますが、破綻がないといっても、いつ破綻がおきるかもしれないという危険性はある生活なので、ある面破綻のないように生きようとするのは平凡な男のいじましさが感じられて、このようなこともあるよねという共感が呼び起こされます。