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清水義範 行儀よくしろ

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清水義範 行儀よくしろ


清水先生はいろいろな国に旅行し、その国の子供のあり方でその国の文化度がわかると言っています。たとえばイランの子供たちです。貧しいながらも、古層のペルシャの典雅な気質が表れているそうです。南米のどこかの国のようにこそドロが子供の職業になっているのは大違いです。さて最近の日本の子供たちですが、長い歴史があろうとも、イランのような雅でおっとりとした性質はなくなったようです。敗戦後、何もないところから頑張った我々の父親母親の感謝にたえませんが、それで失ったものがあるようです。アメリカにならい豊かになろうとした結果、カネだけが大手をふるって歩くようになったのです。すべての尺度がカネによって測られるようになりました。カネをもうけるために教育はあるような感じなりました。いい大学に行くのは高い収入を得るためにだけになりました。我々がそのような生活をしているのですから、子供も親の生き方を真似ていくのは仕方のないことです。勉強ができればいいのですから、その他の行儀のことなどあまり教えることもなくなったと清水先生は嘆いていらっしゃいます。つまり我々大人がカネが第一の目的である社会を作っているので、その社会で育つ子供もおのずから豊かさやそれ以上に贅沢を目標にしていく生きかたになります。「典雅な気質」ではこのすばしっこい世界では遅れをとります。このような「生き馬の目を抜く」のような生き方以外この日本ではあまり推奨されていないようです。おまけに「我慢をする」というドラマ「おしん」のような、古来日本にあった美点もあとかたもなくなりました。清水先生も月並みですが、結局大人も子供も「行儀よくしろ」とか「我慢しろ」というほかないようです。
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