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読書

渡邉義浩 呉から明かされたもう一つの三国志


     魏、蜀、呉の三国の中で、呉が一番長く続きました。いづれにしても孫、その次の代になると、盛んになるものはやがて衰えるようです。よく言われるように創業者の苦労や苦心を経験したことがない孫やその次の代なるものが、わがままになり、勝手な振る舞いをすることで衰退を招くようです。神戸製鋼の不祥事も大企業の上に胡坐をかいた緊張感のなさからきているようです。東芝、三菱自動車、遠くは雪印乳業も同じことをやっています。これらの社長がわがままになり、勝手な振る舞いをしたわけではないかもしれませんが、これらの企業の社長たちはその会社に長年いて、徐々に地位を上げたものでしょう。よく言われるように「サラリーマン社長」であり、失敗を恐れるあまり、何か新規にやってみようとする気概に欠けています。慣習を重んじ、ルーチン化した仕事を続けるだけです。曹操、劉備、孫権のように覇業を成すという壮大な気持ちなど持ち合わせてはいません。せいぜい自分が社長の在籍期間何らミスのないように願っているだけのようです。だから世間に知られたらまずいことはひた隠しにしようとします。おのずとほころびが出て、世間を騒がすことになります。曹操、劉備、孫権も何度も失敗をしていますが、その志の高さで、それも仕方ないかと許容されています。現在の日本の「サラリーマン社長」の所業は単に自分の身の安全だけですから、このような志の低い男が社長室の安楽な椅子にふんぞり返って、偉そうにしているので返って反発を食らうのでしょう。

そういう私も父母の商売を受け継いで、二代目ですが、父母時代の勢いはなくなり、単にボケないために店をしている状態になり、バンバンと儲かることはなく、時代に合わせて変えていこうとする気持ちもなく、ただ何とか一日無事に過ごせばいいという、志も全くない生活をしています。反発を食らわないのは、見た目貧相な老人であり、生きていても他に害をもたらさないだろうと思われているのではないかと思います。三国志のドラマや本を読んでみて、残り少ない人生、私も日本国のために、北朝鮮にも潜入し、金日恩の料理場にもぐりこみ、河豚の肝でも食わしてやろうと思ったりしていますが、曹操が医者の毒殺を察知し、医者にまずお前が毒見しろという場面があり、その後医者は凄惨な仕方で殺されるのを思い出すと、私も機関砲でバラバラにされるのでないかと心配したりしますが、これも鳴かず飛ばずだった男の最後にしては上々でなないかと思ったりしています。

渡邉義浩は中国ドラマ「三国志」の翻訳責任者といて毎回ドラマの終わりに名前が載っています。

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