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読書

申英姫 私は金正日の踊り子だった 上下


    万寿台芸術団に入ることは、日本の宝塚歌劇団に入るより、難しいでしょう。日本では親の七光りもあるようですが、北朝鮮では、もちろん、親の出身も加味されますが、それ以上に本人の美貌とダンスの技量がものを言います。表紙の写真で見るとおり、美人であり、スタイルもよく、身長も規定以上でないといけません。

万寿台から秘密のパーティーに、2,3人よばれます。申英姫も初めてよばれたとき、呉振宇人民武力部長にセクハラをされます。日本にもいそうなオヤジです。セックスをしたことがあるのかとか、どんな気持ちだったのかと、ネチネチと聞くのだそうです。また別の時、「曲芸組」がノーパンティーで踊り、酔った幹部が舞台に上がり、指で陰部を突いたりしています。それをみて金正日も笑っていたそうです。申英姫はその日、延亨黙部長に別室に誘われ、そこで押し倒され服を脱がされそうになりましたが、必死の思いで、延亨黙を突き飛ばしました。延亨黙も、呉振宇も夜の秘密のパーティーに呼ばれるくらいの人物ですから、金正日と一緒に軍服を着て真面目そうに写真に写っているはずです。このような連中が夜になると、欲望丸出しの助平オヤジになるのです。

申英姫の万寿台芸術団出の友達・金スンヒは金日成の愛人になり、娘ペンニョンを産んでいます。50歳もの年齢差があります。親もこうですから、息子もそうなるのでしょう。孫の金正恩は妻がポルノ映画製作に加わったことの口封じのために、妻がもといた芸術団の女性を銃殺しています。

申英姫も銃殺刑を見ています。女優の禹仁姫で、夫も子もいながら、日本からの帰国者と浮気をし、車の中でいたのですが、排ガスでその男は死にます。禹仁姫は助かりましたが、たびたびの姦通で銃殺刑になります。見せしめのために、あちらこちらの芸術団の人々をバスで動員し、申英姫は早く来たので、一番前に立つことになりました。そこには禹仁姫の夫や18歳の娘もいます。6人兵士が杭に立たされた禹仁姫を撃ち、血がテントに飛び散りましたが、倒れないので、上官が近づいて銃で禹仁姫の頭に3発撃ち込んだそうです。

北朝鮮の人々が最も嫌う人は、日本からの帰国者です。なぜかというと、職場の上司に賄賂を贈って、席だけ置いて何も仕事をしないで安楽に生活しているからだそうです。すべてがすべてそうであるといえないかもしれませんが、日本にいる在住者から送金や物資を送ってもらって、裕福な生活ができたからでしょう。

北朝鮮では、男性の不倫を「左の土地を見る」と言います。隣の芝は青いということでしょうか?またことわざに「子供を三人は育てなければ両親の恩を知ることができない」というものもあります。「子を持って知る親の恩」と日本のことわざと同じです。

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