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読書

石川秀樹 じつはよく知らなかった経済のことがわかる本


         福島の原発のメルトダウンで政府は原発賠償法を作りました。中身は最終的に国民が支払うということになります。テレビなどはその中身をはっきりと報道しません。なにしろ電力会社がスポンサーでそれらに年間何千億もの宣伝料を支払っているからです。国会議員は銀行から、また原発関連の企業から献金を受け、役人はそれらの企業に天下りの席を確保したいためにそれらの企業や銀行に都合のいいような政策を発案します。銀行もこの法案で、原発企業に貸した資金を損金計上しなくてもよくなります。利権のために不合理なことがまかり通るというのも経済の一面です。農業も漁業も大会社が参入すれば、もっと効率的な生産ができるかもしれません。しかしそこの補助金の権限を持つ役人たちは、それらにうまくやられると、自分たちの出る幕がありません。そうなると予算が取れなくなり、自分たちの存立自体揺るがされます。資本主義の骨幹は効率といえますが、効率になじめないのが役人です。役人とはある面マルクス主義者です。しかし貧困階層を助けるといったヒューマン的な心も持ち主ではありません。ただただ自分たちだけがいい生活をしたいためだけに活動していると言っていいでしょう。

中国に国民生産額で抜かれたといっても心配は要らないと言っています。14億と一億の人口の差では、生産額ではそうなるのが当たり前だが、その中身は日本は中国より10倍も豊かだということです。それに14億もの消費者が隣にいるということは、それなりにビジネスチャンスがあるということになります。ただ中国国内での共産党と資本主義がそりが合わなくなると、中国の崩壊が予想され、危ういところになります。

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