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竹村照雄 一検察官の軌跡

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竹村照雄 一検察官の軌跡


    海軍兵学校中、終戦になり、中央大学に入学しなおし、学生の時に司法試験に受かり、昭和24年に司法修習生になり、検察官になっています。最後は広島高検検事長で有終の美を飾っています。

鈴木薫も言っていましたが、東大出以外の検察官は即現場の検察官になり、鍛えられますが、東大出は事務方を歩き、最終的に事務次官なり大臣に代わって国会で答弁するようになります。検察内部ではこれらを「お公家様」と呼び、馬鹿にしているようですが、うらやましさもあるようです。公務員の世界は階級社会であり、人より一段高いところに上がることに生きがいを感じる世界ですから、何とも致し方ありません。これらエリート高官の嫉妬深さは女のそれに勝るとも劣りません。裏金の内部告発をした三井環も同僚が自分よりも先に高い地位に就いたことで、それをやっているのですから、ほんのちょっとした差でも、これら優秀な頭脳の持ち主を激昂させるのには十分なのです。

竹村照雄は自分が取り扱った事件で、果たしてそれが正しかったかどうか、迷っていることも書いています。人間の証言など当てにならないものはなく、アメリカではレイプされた女性が顔写真でこれが犯人だと言って、その男は何十年も刑務所に入れられましたが、新しいDNA検査でその男が犯人でないことがわかりました。特に日本では無理をして自白をとることが主流なので、数多くの冤罪が生じていることでしょう。「おとし何とかさん」と褒められている検察官は実は冤罪の創作者とも言えないこともありません。

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