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笹川良一 続・巣鴨日記

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笹川良一 続・巣鴨日記


    この巻は主に書簡に当てられています。言っていることは、前巻と同じ、アメリカ駐留軍の経費を食料の輸入に当ててもらいたいということ、日ソ不可侵条約を破ったソ連がこの東京裁判で検事になることの拒否、広島・長崎の原爆投下とこの東京裁判の整合性などです。

社会でそれなりに大物になるには、ある種の偏執性がないとうまくいかないかと思われます。日記も手紙もこと小まめに書き綴っています。それに人見知り、怖気づかないことも肝心です。収監中、戦勝国のアメリカに対して原爆の使用に非を唱えるのは勇気の要ることです。

戦前笹川良一は飛行機を作らせ、その飛行機でイタリアに行き、ムッソリーニと会っています。また自前で整備した飛行場を軍に供出しています。株でも儲け、ひと財産を築きます。戦後は競艇のドンになり、コマーシャルで「世界はひとつ」などと言っていました。

戦後自民党ができたのは、笹川良一、児玉誉士夫などが中国でアヘンの儲けや、供出物資、ダイヤモンド、金貨など日本に持ちかえってきたものの資産によってであるといううわさがあります。テレビに出るときは、いいおじいちゃんぶりをしめしていましたが、裏ではフィクサーとしての恐ろしい顔もあったのでしょう。この本の口絵には巣鴨入獄前の写真がありますが、めがねをかければ文豪の菊池寛に似ていなくもなく、また見方によっては暴力団の若頭に見えなくもありません。不思議な人物であったのには間違いないようです。

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