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舘野雄二 ズボラ缶詰めし

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舘野雄二 ズボラ缶詰めし


        舘野雄二は銀座で自分の和食の店をやっています。和食の哲人・道場六三郎の弟子です。プロの料理の盛り付けはまるでタワーのようです。豪華そうに見せるテクニックでしょう。「ズボラ」と言いつつも、料理人の癖でなかなか凝った料理になっています。海苔を巻きつけるなど、簡単でサッと食べられることを期待した老人には荷が重い。そうはいっても缶詰ですから素材から、ウロコを取ったり、洗ったりする、「しごう」はないのですから、簡単と言えば簡単です。しかし板場の習性で、ついつい飾ったりしています。

かつてはみなみな中流階級意識をもてましたが、グローバリズムの蔓延で貧困老人が増えています。生の魚など高くて買えません。また孤食の老人が多いのですから、鯖缶を買って、食べるのがロスが少なくて経済的です。そうかといって缶詰から取り出してチンするだけでは味気ない。何か野菜を付け合せて、食べたいものです。そのような社会的要求を敏感に感じて、宝島社はこの本を企画したのでしょう。銀座の一流のシェフを起用しても悪くはなにのですが、日々貧困と格闘し、1円でも安く料理を作りたいと思っている主婦を起用しても面白しろかったかもしれません。

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