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読書

菜根譚

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菜根譚


     明代の末期、科挙の受かり官僚になり、引退してこの本を書いたのが洪自誠。道教と儒教と仏教の教えを織り交ぜて書いています。漢文、読み下し文、解説文とあり、漢籍に素養のない私には解説文にいたって、ようやく意味が分かるといった次第です。文章の長さも漢文が一番短く、つぎに読み下し文、解説文にいたっては漢文の3倍くらいの長さになっています。いかに漢文の簡潔かがわかるというものです。中国でも日本でも、これらの文章を読んですぐさま、どこからの古典の出典であるかを分かるようでないと真の教養人とあるとはいえない。たかが数百年のアメリカと違って、中国は4000年もの歴史があり、言葉一つ漢字一つにしても何百もの注釈がつき、それぞれが歴史の重みを背負っているのです。アメリカ主導のグローバリズムで世界に格差が広がったと言われていますが、圧倒的にこの方面では中国がアメリカを超えています。科学の粋を集めた航空母艦カールビンソンであってしても、中国の漢字の万里の長城にはかないはしない。たとえカールビンソンの搭載の攻撃機によって中国の航空母艦「遼寧」が撃沈されても、「遼寧」と言う漢字は美しく残っていくでしょう。今世界は第三次世界大戦の前触れを示しているようですが、洪自誠のように誰もが他所を侵さず、自宅にこもり、贅沢をせず、慎ましい生活をすれば争いはないように思われます。何事も一番大切なものは心の思いということになるかもしれません。

「心地上無風涛 隋在 皆青山緑木 性天中有化育 觸処 見魚跳鳶飛」

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