忍者ブログ

読書

藤本健二 金正日の料理人


     これが藤本健二がはじめて出した本で、これが好評で、第二弾「核と女を愛した将軍様」を出しています。脱国者や「将軍様」の秘密を漏らしたりするものは、大概刺客を放たれて殺されてしまいますが、いまだに藤本健二は生きているようですから、警視庁の手厚い保護を受けているのでしょう。金正日は死に、正恩「王子」が最高権力者になり、その王子の遊び相手をした藤本健二には暗殺の命令が出なかったのかもしれません。正恩「王子」も父親に似てトロの寿司が大好きで、そんな寿司を握ってくれた藤本健二には殺せという命令は出せなかったのでしょう。

国民が飢え死にしているのに、将軍様の食卓は豪勢なものです。炊く前に米一粒ごとに調べ上げ、少しでも欠けているとはねられ、完璧な米粒だけで炊いていたそうです。とんでもない根気が必要になります。

藤本健二は日本に妻子がいたのですが、離婚し、喜び組みの歌手と結婚します。20歳も年齢差があります。金正日の命令ですから、相手の女性も嫌とはいえなかったのでしょう。しかし再び藤本健二は日本に逃げ帰っているのですから、年下の北朝鮮妻は、設備の整ったマンションから追い出され、へたをすると強制収容所に入れられているかもしれません。藤本健二も書いていますが、立派なバスで送り出されたサッカー選手が負けて帰ると、ぼろトラックで芋ほりの強制労働に狩りだされたということです。

藤本健二は月給60万円で、将軍様について毎日結構楽しい生活をしていましたが、日本で出入国違反で警察庁に捕まり、それから北朝鮮の監視の目が強くなっていきます。日本にいるときでも北朝鮮のスパイが監視し、逐一彼の行動を報告しています。北朝鮮でも電話の盗聴や、手紙や日記を調べ上げています。1年ちょっとの間、将軍様に呼ばれること無く、悶々とマンションに蟄居していた時期もあります。この期間藤本健二は恐怖におののいて、嫌な夢ばかり見ています。多分将軍様の第二夫人・高英姫の力添えで、許され、再び将軍様にまみえています。高英姫は日本育ちで、藤本健二から「はったい粉」という昔食べた懐かしいものをお土産にもらったりして、おまけに藤本健二の寿司くらい美味いものはないと断言するくらいですから、強制収容所送りに忍びなかったのでしょう。息子の正恩も藤本健二との初めて出会いで、彼が日本人かということで、きつい目をしていましたが、遊び相手になり、バスケットや玉突きなどしたりして、徐々に打ち溶けてきました。

今日のニュースで日本のカメラマンが北朝鮮で捕まったと報じています。この日本人がカメラマンでなく、優れもののスシ職人であれば、正恩はきっと高給で彼を雇うかもしれません。

 

PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R