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西田友広 悪党召し取りの中世 鎌倉幕府の治安維持法

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西田友広 悪党召し取りの中世 鎌倉幕府の治安維持法


    具体的な事例に対して法務大臣が何ら返答ができなかった「共謀罪」法案が可決されました。いずれにしても時の支配者は敵対者を根こそぎ剥ぎ取ってしまいたいという気持ちがあるのでしょう。中世鎌倉では荘園体制が歪み、それに乗じて武士などが今までの規制を破り、年貢を払わない、他者の田を刈り取ったり、物を盗んだりしていました。これらが「悪党」といわれていました。今で言えば、暴対法で暴力団が締め付けられたあと、「半グレ」とか「チーマー」という連中が繁華街で悪さをするといった状況に似ているともいえます。それぞれの「シマ」には昔からの暴力団=荘園が取り締まっていましたが、それら「半グレ」に手が負えなくなると、広域暴力団=鎌倉幕府に加勢を求めます。まず京都にある六波羅探題に出動を命じ、それでも収まらないと、鎌倉幕府に帰順した「御家人」に出動を命じます。鎌倉幕府が短命であったのは、この「御家人」一歩間違えれば「悪党」にもなりおおせるので、命令系統が実に複雑になり、なかなか鎌倉幕府の思い通りにならなかったということになります。おまけにモンゴルの来襲もあり、それに対しての恩寵も与えることができなかったので、没落が早まったのでしょう。人は対価がないと働かないと言うことで、武士道というものはこの時代なかったことがわかります。

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