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諏訪哲二 自己チュー親子

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諏訪哲二 自己チュー親子


        いろいろ難しい言葉を使っていますが、要は1980年代から子供の質が変わってきて、社会的訓練ができてないガキが多く出てきたということです。高度成長時代を経て、消費社会の時代を迎え、ゆとり教育があったりして、「しつけ」のなっていない子供が増えたということです。諏訪は「自己」と「個人」という用語を使い、赤ちゃんの時の「全能感」を持つ「自己」と、やがていろいろな社会的規範を取り込んで、もはや赤ちゃんの時のような「全能感」を制限しないといけないということを学んだのを「個人」と規定しています。80年以降、個人まで成長しない、自己のまま留まっている子供が多くなったということです。わがままで聞き分けのない子供たちの大量発生です。それは戦後の教育の反省から、個性を伸ばす教育に進路を変更したことによります。個性の大合唱のもとで、基本的な「しつけ」がなおざりにされてしまいました。「オンリーワン」は天才だけに許されるものですが、この時代から大した天分のない者たちまでも「オンリーワン」を歌いだし、学級崩壊、いじめの多発、家庭内暴力、挙句の果て、社会が彼らを認めないものですから、ニートや閉じこもりに成り果ててしまいます。家でおとなしくしている分には家庭内の問題ですが、なかには秋葉原まで出て殺戮をやらかすような「自己」なるものも出てきて、この国の危うさを表出するものも出てきます。

子供は親の鏡であるということも言われます。経済主導の世の中、つまりカネだけが最重要な課題になっている世の中では、欲望を満たすことが一番になっています。カネさえあれば何をしたっていいのだという風潮がこの国を駄目にしているのかもしれません。

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