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飛行機が自動車より死亡の確率が低いといっても、地上から1万メートルの上空からおっぽり出されるとどうあがいても助かりそうもないし、地上に激突するするとグチャグチャになると思うと、確率だけでは安心できないものがあります。御巣鷹山に激突した日航機の機長と副機はよくがんばったと思います。油圧系統が破壊されて、方向舵などが吹っ飛んだ機をエンジンの噴射のコントロールだけであそこまで持っていったのですから。この事故でタレントの坂本九が死んでいます。嫁さんの柏木由紀子のインタビューは涙をそそりました。今は娘二人、それに孫までできて幸せそうです。この事故からもはや30年近く経っているのです。月日の流れは早い。機長の「あー、だめだ」というボイスレコーダーの声がいまだに私の耳には残っています。
1903年にライト兄弟が飛行機を飛ばして、この百年ちょっとでこんなに進歩するとは誰もが予想できなかったでしょう。いまや無人機もでき、コンピューターで操作できるのです。飛行機自体もコンピューターで自動運転ができます。笑い話ですが、グーグルのマップを作るための無人車が公開されています。無人での事故率は0%、人間が操作したら事故をしてしまったそうです。そうかといって何百人もお客を乗せている飛行機に機長や副機長がいらないとはいえません。コンピューターが対処できない緊急時には人間の力が必要となります。「想定外」は何らしかあるので、コンピューターではすべてを網羅できません。人間の力ではこのような事態に対処できないかもしれませんが、最後まで何とかしようとした努力を示して、関係するすべての人々の納得を得ようとしているのでしょう。
随筆家で有名な寺田寅彦も航空機事故調査に加わっています。「災難雑考」でその様子が書かれています。バラバラになった破片を集め、その壊れ方から、原因を推定し、なおかつ風洞実験をして確かめたそうです。
星の王子様の作者・サン・テグジュペリは飛行気乗りであり、「航空郵便ラテコエール」の操縦士なり第二次世界大戦ではアメリカ製の偵察機に乗り、1944年地中海に墜落し死んでいます。歳だから地上勤務に変えたらと言われていましたが、根っからの飛行機好きで、飛行機を棺おけにしたということで、人生を全うしたのでしょう。